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じゃんけんに勝った夏 [閲覧数上位]

土曜日の夕刊コラムに、俳人の池田澄子さんがじゃんけんについて趣のあるお話を書かれていました。そういえば、ここ何年も真剣にじゃんけんをやったことがない。そんなことを考えながらそのコラムを読み進めていくうちに、私が生涯で一度だけじゃんけんに連勝した時のことを思い出した。

それは、うちの長男がまだ小学生だった頃のお盆休みに、二人で京王閣競輪ナイターに行った時のこと。
その日、競輪場ではお客様サービスの一環としてじゃんけんゲームが行われていた。私は軽い気持ちで息子と一緒にそれに参加した。主催者の一人とお客さん20人ほどがじゃんけんをして、最後まで勝ち残った人に賞品が贈られるというものだった。私は特にじゃんけんが強いわけではなかったが、なぜかその日はとんとん拍子に勝ち進み結局優勝してしまった。


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優勝賞品はノコギリクワガタ一匹。息子は大喜びしていたが、私はただ勝ち続けたことに驚いた。と同時にこのクワガタをカミさんにどう説明しようかと悩み、ひとしきり考えた。ここでいい加減なウソをついたとしても、どっちみちカミさんにはバレてしまうだろうという思いと、偶然とはいえ、せっかく出会ったクワガタくんに対して最初の出会いをウソにするのは良くないという理由から、私はカミさんに正直に話をすることにした。

すると、意外なことにカミさんはそのクワガタくんが気に入ったらしく、競輪のことについては何も触れなかった。私はてっきり夫婦喧嘩になるものと覚悟していただけに、とにかく安堵したことだけを今でもよく覚えている。

カミさんはその夜からクワガタ君を「クワちゃん」と呼んだ。果たして、クワちゃんは我が家の新しい一員になったのだ。翌日には、かみさんは彼のためにインターネットを駆使して独自の食事メニュー作り出し、また彼が夜中にぐゎんぐゎんという音を立てながら部屋中を飛び回る話や半日姿を消したと思ったら埃まみれになった状態でタンスの裏から申し訳なさそうに出てきたという話を嬉しそうにみんなに繰り返していた。

やがて、
その年の長く暑かった夏は終わり、いつの間にか肌寒さを感じるようになった11月のある日、私が帰宅するとカミさんは台所にいた。私が“ただいま”と声をかけると、カミさんはうつむいたまま「クワちゃん、きょう土に帰したから・・・」と一言だけつぶやき、鍋底の黒ずみを力任せに洗っていた。

 

じゃんけんに 勝ってクワガタ 家に来た

 

(あとがき)クワちゃんの画像は昔のガラケーに保存されているのですが、充電の電源が見つからず、残念ながら画像をアップできませんでした。これ、本当の話です。

 

 

(おまけ)42枚です。

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(^.^)/~~~ 


 








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